先端技術を駆使して未来社会システムをデザインできる「未来戦略デザイン・システムクリエーター」の育成
1.「未来戦略デザイン・システムクリエーター」の新人材像
デジタルトランスフォーメーション(DX: Digital Transformation)を推進するリーダーとして、先端技術を駆使してSDGsの未来志向の視点から社会システムや企業システムの仕組みをデザインできることを目指した新しい人材像として、「未来戦略デザイン・システムクリエーター」を目指しています。
2.「未来戦略デザイン・システムクリエーター」の4つの「ハンズオン実習プログラム」
「未来戦略デザイン・システムクリエーター」の育成に向けて、初学者にも先端技術の仕組みを体験的に学べる4つの「ハンズオン実習プログラム」を以下に示します:
・IoT(モノのインターネット)
・IoTプラットフォーム
・AI(人工知能)
・VR(仮想現実)/AR(拡張現実)
これらの「ハンズオン実習プログラム」を通して、私たちの身の回りにどのように先端技術が活用されているか、その仕組みを直感的にできる能力と、自ら先端技術を駆使して、SDGsの未来志向の視点から社会システムや企業システムの仕組みをデザインできる「未来戦略デザイン・システムクリエーター」の素養を体得できます。
AIにより制御されたアバターとVRを使用したヒューマン被験者が参加し、仮想空間上で実証実験を行い、有効解を導きだします。
時空を超えて無限に広がる仮想空間を利用することで、現実から飛躍した空想・想像を引き出すことができ、過去のデータの延長線上では得られにくい独創的な解決策が導出できると考えています。
私たちと一緒に、「未来」を見に行きませんか?
※CG制作にはゼンリン社のCity Assetライブラリを使用しています
3.ハンズオン実習プログラム:「IoTプラットフォーム」の事例
3.1 講義
(1) 講義
まず始めに行なう講義では、IoTの概念を正しく理解してもらうことと、この実習プログラムの中で扱う技術・ツール・デバイスが、IoT全体の中でどう機能するのかを理解してもらうことを重点に置いています。IoTシステム全体のアーキテクチャと各要素技術との関係性をデータの流れに沿って説明している。
具体的には、センサー/アクチュエーター、マイコン、エッジサーバー、クラウドプラットフォームといった各要素について、機能と位置付けを再確認する内容となっている。
(2) IoTの実用事例の紹介
講義では、抽象化し、構造化したアーキテクチャ・フレームワークの視点のみを説明しただけでは、学習者個人の業務課題の視点から乖離したものになってしまう。そこで、次の実用事例紹介のパートでは、身近な話題に引き戻して、自らの業務へIoTを取り込む動機付けを狙いとしています。
3.2 ハンズオン実習プログラム
次のステップの実習は、本プログラムの中核といってもよい。学習者自らプログラミングを行ない、実際に動くIoTシステムを時間内で製作する。IT系、特に特定のプログラミング言語のユーザー・コミュニティではよく行なわれるハンズオンセミナーと呼ばれる形式です。
一方向で説明を聞くセミナーとは違い、自ら手を動かし試行錯誤することで深い理解が得られる。最終的に、成果物が動いたときに得られる動くということが達成感と自信を醸成することから、効果の高い学習方法が特色です。
センサー/アクチュエーター、マイコン、エッジサーバー、クラウドプラットフォームと、講義で学習したIoTシステムのフレームワークを、自らプログラミングして構築する内容になっている。
マイクロビット(=センサー/アクチュエーター、マイコン) 、ラズベリー・パイ、Node-RED(=エッジサーバー)といったオープンソースのハードウェアや、ツールを使用し、振動センサーのデータをクラウドプラットフォームに送信し、各センサーからのデータをマッシュアップしてグラフ化する仕組みをつくりあげていきます(図参照)。